いつもRECOGを楽しくご利用頂きありがとうございます!
RECOGでは1ヶ月に10通以上レターを贈ると、発展途上国のこどもたちに給食を1食分届ける仕組みになっています。
給食支援は、株式会社テーブルクロスさんの給食支援事業を通して行っており、現場からも喜びの声をたくさん頂いています。
テーブルクロスさんよりご提供頂いた給食支援報告書を共有させていただきます。
久しぶりの学校訪問の旨を連絡すると、「給食時間の様子を見てほしいので、13時には学校に到着してくださいね。」と返信が来ていましたが、移動道の渋滞で大幅に時間がずれてしまい間に合わなくなってしまった私たち。でもこどもたちが我慢をして待っていてくれていました。
「美味しい!」「食べて力が湧いてきた。」と、笑顔で嬉しそうに卵や牛乳をほおばるこどもたち。「卵好きな人?」と聞くと全員が力いっぱい手を挙げて「ハーイ!」と、返事をしてくれました。そして、食べ終わった後は、それぞれが自分の食器をもって学校の水道へ移動し、さっさっと綺麗に洗います。低学年のこどもたちの分は上級生が集めて洗います。それ以外の生徒は食事場所の清掃をします。その手際は毎日繰り返している事で素晴らしい位に良く、あっという間に授業に戻っています。
この日は週に一回の卵と牛乳の日、日本の私たちにはダイエット?と思えるような内容ですが、ネパールのこどもたちにとっては御馳走なのです。卵はまだぜいたく品で、お客さんがお越しになった折に出す食べ物の一つでもあるほどです。貧しい農村にとって家で飼っているニワトリが卵を産んでも食べるよりは雛にかえしてニワトリにして売る方を選ぶために、身近にニワトリが居ても家で卵を食べる機会はとても少ないのです。
このスリ―サンティ小学校で給食を始めたのは今から25年前です。その当時はこどもたちの多くが栄養不良でやせ細っているだけでなく、成長不全のこどもが多く健康状況も悪く病気になっても中々回復しない状況でした。まして学校に通うこどもたちの数は、村の就学年齢人口の5分の3ほど。学校に来るよりも食べるために働くことが優先されていました。その中で学校給食の開始は画期的な取り組み、でもこどもたちによる当番制度を導入することをこちらが条件としたことで先生たちは実施を躊躇しました。なぜならカースト制度による分業が当たり前の社会の中で、学校が生徒に自分たちの食べる準備や後片づけをさせる事は無理と決めつけていました。“平等と共に真の教育”をこの教育現場から拡げる事は必ずこの村にとっての力に繋がると思う。とのこちらの想いを汲み入れ、実施が決定しました。
当時は全校生徒60名ほどの中で始まった給食ですが、まずの大きな変化は学校で卵と牛乳が食べることが出来る!と就学人数がどんどん増えてきたことです。嬉しい悲鳴と共にそれほどに食べることがままならない状況であったことの表れでした。しかし、こどもたちが一人でも多く就学するようになった事は、村の大人の中の話題にもなり、こどもたちの当番の指導にもかかわってくれる村民が現れ始めました。こどもたちに仕事をさせるなんてと批判的な声も多くあった中ですが、当番をすることでこどもたちの積極性が出てきていることを実感し始めた先生たちは、PTAの人たちをどんどん巻き込んでいく事を始めたのです。それが壁を一つ破る事に繋がっていきました。
「給食を如何に継続していくか。」支援するこちら側と学校側の両方にも課題が生まれ、スタートした時以上に、その後はチャレンジの連続でした。チャレンジについては次回の私たちの報告にて、続きをお話させていただきます。
★テーブルクロス累計給食支援数:219,126 食(2019年1月末現在)
★2019年1月支援実績: 8,292 食